まだ朝霧が深くたちこむ草原の丘、その小さな丘のてっぺんの木にもたれかかる二人の少女がいました。 一人はなにやらノートを書き込みながら、もう一人は、草を蹴りながら、それを渋々待ってるような感じです。 「ねぇ、れいか。まだなの?」待ちくびれたように一人の少女が言いました。 「もう少し待ってよ。れいなだってこの前みたいなことになるのはいやでしょ。」そう、もう一人の少女は答えました。 「そりゃそうだけどさ・・・」 「だったらぶつくさ言わずに、もう少し待ってよね。もうすぐなんだから」 「そのもうすぐはなんべんも聞いたわよ!」 「ほらほら、うるさくしないの。そこの魔物さんが起きちゃうでしょ」 二人の足下には3匹見るからに獰猛な魔物が、まるで赤子のようにすやすやと眠っていました。 「あんたの移動魔法のミスでしょ。こんな魔物のいるところに送るなんて」 「だってこんな朝早く、それもこんなに朝霧の立ちこめる場所に、この子達がいるなんて思わなかったもの」 「あたしの眠りの魔法が効かなかったらどうするつもりだったのよ?」 「それはそのとき☆れいなって強いもの」 「れいかの方が魔力は強いくせに・・・・・」れいなはぼそっと言いました。 「ん?何か言った?」「うううん!なにもなにも!!ιιι」あわてて手を前にあげ、頭を振って否定しました。 ちょっとひや汗を流しながら「・・・・魔力は大きいのに、荒事はいっつもあたし任せよね・・」とつぶやきました。 「さ〜てっと。」 「ふみぃ?れいか、もう調査は終わったの?」 「ええ、だいたいね。もう結界の魔法、解いても大丈夫よ」 「じゃあここ、あたし達の世界とそう変わらないんだ」 「ええ。環境はね。世界的にはどうかはわからないけど・・」 「それはこれから調べる事じゃない」 「それもそうね」くすりとれいかは笑いました。 「それにそろそろこの朝霧も晴れるわ。はやくどこかの街に移動しましょ」と、れいかは立ち上がって草を払いながら言いました。 「ふみゃ?どっちに街があるのかわかるの?」まるで自分の身長ほどある杖を持ち上げて、れいなは聞きました。 「ちゃんと調べておいたわよ。向こうに1km先、小さな村があるみたい」 「さっすがれいか☆調べが早いわね♪」 「じゃあ行きましょ♪」 「うん♪」 二人は小さな鞄とおのおのの杖を持って、朝霧の向こうに消えていきました。 そして少したって、朝霧が少し晴れてくると、太陽の光がほんのりと草原をかけ始めました。